地下室の手記 賭博者

ドスとエフスキー、社会人になってまで読む本ではない気がする。まだ、心が成熟しきっていなく、気持ちに余裕のある学生時に読む本だなー。

地下室の手記 (新潮文庫)

地下室の手記 (新潮文庫)

極端な自意識過剰者が、地下室にこもってこの手記を書く。手記の内容は、人間の本性は、非合理的であり、気持ちと行動は伴わないことを示す。『ほんとは、できるんだぞ。この原因で出来なかったんだ』という誰もが心の中で一度は考えたことのある”自分への慰め”が書かれている。
めちゃめちゃ暗い本。最初の方が読みづらかったが、話が進むにつれ徐々に読みやすくなってくる。

賭博者 (新潮文庫)

賭博者 (新潮文庫)

主人公のドイツ人は、観光地にあるルーレットの魅力にとりつかれ自分の身を滅ぼしていく。地下室の手記より読みやすい。
地下室の手記、そして賭博者を読んでロシア人の特有と言われている物や人にハマる病的性格がどんなものか理解した。周りが見えなくなるじゃすまされない気がする。そもそも自分の人生って存在するのか。自分だけの人生ってあるのか。この主人公も自分の人生を人に捧げている。